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ベランダの西洋アサガオ [自然写真]

数年前に弟から譲りうけた西洋アサガオのヘブンリー・ブルーの種を蒔き、種を採り、毎年ベランダまで届くように育てています。

新しい蔓の芽からほのかな芳香を放ち、カメムシと黄色のアブラムシがこの匂を好きなようで、除虫を行っています。

今年は花壇に植えた苗が3本育ち、ネットを張った2階のベランダ一面に蔓を伸ばしています。

9月中ごろから咲きだし、10中旬ごろまで愉しめます。

早朝に開花し始め、晴れていると午後にはしぼんでしまいますが、次の朝には次の蕾が開花します。

満開は10月初旬ごろと思われますが、可憐なブルーの花がちらほらと咲き始めたので、写真を撮ってみました。
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ポンピドゥー・センター傑作展 [美術・絵画鑑賞]

上野の東京都美術館で本日まで開催されている「ポンピドゥー・センター傑作展」に昨日の21日に行ってきました。
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午後から行ったのですが、シルバーデーにもかかわらず、すいており、待ち時間なしでした。
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パリにあるポンピドゥー・センターで所蔵する作品の中から、1906年から1977年まで、1年ごとに1作家の作品を、入り口から出口にかけて年代順に展示しています。作品にはそれぞれの作家の言葉が添えられていました。
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以下印象に残った作品

マルク・シャガール 
ワイングラスを掲げる二人の肖像 1917~1918年 油彩、カンバス
ポンピドゥー・センター傑作展_Chagall_Double portrait au verre de vin.jpg

パブロ・ピカソ 
ミューズ 1935年 油彩、カンバス
ポンピドゥー・センター傑作展_picasso_la muse.jpg

マリー・ローランサン
イル=ド=フランス 1940年 油彩、カンバス
ポンピドゥー・センター傑作展_Laurencin_Île de France.jpg

アンリ・マティス
大きな赤い室内 1948年 油彩、カンバス
ポンピドゥー・センター傑作展_Matisse_Grand intérieur rouge.jpg

ベルナール・ビュフェ
室内 1950年 油彩、カンバス
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SACDサラウンド・レビュー(703) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Overtures to Bach.png
Overtures to Bach
PTC 5186561
Matt Haimovitz
録音 2015年4月,12月
    2016年3月
Pentatone Classics

バッハへの序曲
フィリップ・グラス:序曲
J.S.バッハ:前奏曲~無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調 BWV1007より
ユン・ドゥ:The Veronica
J.S.バッハ:前奏曲~無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV1008より
ヴィジェイ・アイヤー:Run
J.S.バッハ:前奏曲~無伴奏チェロ組曲第3番 ハ長調 BWV1009より
ロベルト・シエラ:La memoria
J.S.バッハ:前奏曲~無伴奏チェロ組曲第4番 変ホ長調 BWV1010より
デイヴィッド・サンフォード:Es War
J.S.バッハ:前奏曲~無伴奏チェロ組曲第5番 ハ短調 BWV1011より
ルナ・パール・ウールフ:Lili uokalani
J.S.バッハ:前奏曲~無伴奏チェロ組曲第6番 ニ長調 BWV1012より

フィリップ・グラス(Philip Glass, 1937年1月~ )は、アメリカ合衆国の作曲家。メリーランド州ボルチモアのユダヤ系一家に生まれ、子供の頃からピーボディ音楽院でフルートを習った。ジュリアード音楽院に進み、そこで鍵盤楽器を主に弾くようになった。卒業後、フランスでナディア・ブーランジェに師事。宗教的な動機から北インドへ旅行し、そこでチベット難民と出会い、1972年にグラスは仏教徒となり、ダライ・ラマ14世に面会した。チベット問題に強い関心を持ち、チベット難民を強力に支援している。アメリカに帰国したグラスは、ニューヨークでタクシー運転手をしながらラヴィ・シャンカールとともに仕事をし、インド音楽の徹底して加算的なリズムに影響を受けた。このことで彼は以前のミヨーやコープランド風の構成を離れ、附加的なリズムとサミュエル・ベケットの影響を受けた時間構成に基づく簡素で禁欲的な作品を書きはじめた。現在までの作曲は交響曲は8番まで、2番までのヴァイオリンなどの協奏曲、5番までの弦楽四重奏曲などの室内楽、オペラ、映画音楽など多岐にわたる。
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マット・ハイモヴィッツ(Matt Haimovitz ,1970年12月~)はイスラエル生まれのチェリスト。5歳の時に家族と共にアメリカに移住。7歳からチェロを習い始めレナード・ローズ、ヨーヨー・マなどに師事。ドイツ・グラモフォンから天才少年としてデビューし、古典派から現代音楽にいたる幅広いレパートリーをもつ。主にアメリカとカナダで活動している。CD録音に「20世紀チェロ作品集」などがある。
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Pentatone レーベルとカナダのOxingale Recordsレーベルとの共同企画「PENTATONE OXINGALE Series」でのハイモヴィッツの新録音。現代の6人の作曲家たちによる新作のチェロ独奏曲をバッハの無伴奏チェロ組曲の序曲として組み合わせたアルバムで、それぞれ世界初録音。

チェロの音は生々しく成らず、低域弦のやわらかな倍音の響きをとても良く捉えており、優秀録音だと感じた。録音場所はニューヨーク、芸術文化アカデミー

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質                ☆☆☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(702) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Fibich & Paladi
String Quartets
COV91607
Martfeld Quartet
録音 2015年6月,10月
Coviello Classics

ラドゥ・パラディ:弦楽四重奏曲第1番 ハ短調
ズデニェク・フィビヒ:弦楽四重奏曲第2番 ト長調 Op.8

ラドゥ・パラディ(Radu Paladi,1927年1月~2013年3月)はウクライナ、ルーマニアの作曲家、ピアニスト、指揮者。チェルニウツィー音楽院(La Conservatorul de muzică din Cernăuți)にてTitus Tarnavskiにピアノを師事。作曲家としては交響曲、室内楽、声楽曲、映画音楽などの作品がある。
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ズデニェク・フィビヒ(Zdeněk Fibich,1850年12月~1900年10月)はチェコの作曲家。スメタナ、ドヴォルザークと共に、チェコ国民楽派の草創期を築いた。フランティシェク・チェルニーの勧めにより、作曲を始める。1864年聖イグナツ教会のオルガニストに就任。1864年からジークムント・コレショフスキーの私設音楽学校に通う。1865年にライプツィッヒ音楽院に入学。チェコ民族独立の気運が胎動する時代にあって、スメタナやドヴォジャーク同様、チェコ民謡や民族舞曲のリズムを自作に取り入れた他、チェコ民族の伝説によるオペラを作曲するなど、その作品は民族的な素材によるものが少なくない。作曲技法の面では明らかにドイツ・ロマン派の系統にありながら、チェコ国民楽派として扱われるのは、このような彼の志向によるものである。主な作品は交響曲3曲をはじめ、交響詩、ピアノ曲、室内楽曲、オペラ、声楽曲など。
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マルトフェルト四重奏団(Martfeld Quartet)は、ヴッパータール交響楽団のメンバーによって1980年に設立された弦楽四重奏団。2010年より現在までのメンバーはヴッパータール交響楽団とケルン・ギュルツェニッヒ管弦楽団のメンバーで構成されている。
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特に1st Vnはクリアーな響きをしており、各楽器はそれぞれの位置にしっかりと定位している。教会での収録だが残響はそれほど豊かでなく、サラウンドスピーカーからの音もほぼ直接音が占める。収録場所はドイツ、ヴッパータール、インマヌエル教会

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(701) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Dvorak
Symphony No.5
COV91512
Marcus Bosch/Staatsphilharmonie Nürnberg
録音 2015年2月
Coviello Classics

ドヴォルザーク:
・交響詩「野ばと」Op.110
・交響曲第5番ヘ長調Op.76

交響詩「野ばと」作品110 B.198の作曲は1896年10月22日から11月18日に行われ、初演は、1898年の今日、3月20日にブルノで、レオシュ・ヤナーチェクの指揮、チェコ管弦楽団により初演された。エルベン詩集「花束」に収録された12の民話から採ったこの交響詩は、4曲あるドヴォルザークのエルベン交響詩(「水の精」、「真昼の魔女」、「金の紡ぎ車」、「野鳩」)の最後の曲で、物語の展開に沿った切れ目のはっきりした5つの部分からなる。第1部:アンダンテ、葬送行進曲、第2部:アレグロ - アンダンテ、第3部:モルト ヴィヴァーチェ-アレグロ グラツィオーソ、第4部:アンダンテ、第5部:アンダンテ テンポ プリモ 

交響曲第5番ヘ長調作品76は、1875年 6月15日にオーケストレーションに着手し、同年7月23日に完成し、翌1879年 3月29日、プラハにてアドルフ・チェフ指揮、国民劇場管弦楽団により初演された。交響曲第4番まではワーグナーの影響が見られたが、一転してスラブ風の牧歌的な作風となっており、また第4楽章にはブラームスとワーグナーの「ワルキューレ」からの和音進行の影響が見られるようになる。本作のこの2つの特徴は、交響曲第6番など後の作品に引き継がれていくこととなる。4楽章からなり、演奏時間は約40分。

マルクス・ボッシュ(Marcus Bosch ,1969年10月~)はドイツの指揮者。ヴィースバーデン歌劇場のカペルマイスター(1996年~2000年)、ザールブリュッケン歌劇場の監督(2000年~2002年)を歴任、2002年~2011年までアーヘン市にあるアーヘン交響楽団、2011/2012年のシーズンからニュルンベルク州立劇場の総音楽監督に就任するなど、着実に未来のドイツ系実力派指揮者の道を歩んでいる。1990年には合唱団ザ・ヴォカペッラ・コーラスを設立した。
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ニュルンベルク州立フィルハーモニー(Staatsphilharmonie Nürnberg)はニュルンベルク州立劇場専属のオーケストラで1922 年に現在の形になった。その起源は1377 年に存在記録がある、ニュルンベルク市の楽団にまで起源を遡るといわれ、バイエルン州ではバイエルン州立歌劇場に次ぐ規模を誇る歌劇場専属のオーケストラ。オペラ上演と並行して、年8 回のオーケストラ・コンサートのほか、子供向けコンサートなど多くの企画を提供しており、1988 年にクリスティアン・ティーレマンがドイツ国内最年少で音楽総監督に就任したことでも知られている。2011/2012年のシーズンからマルクス・ボッシュが音楽総監督に就任した。
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音場はあまり広がっていないが、高域弦の美しい響き、中低域弦の豊かな響きが印象に残った。ライヴ録音だが聴衆の雑音、拍手は消されている。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメインで低めに抑えられている。録音場所はドイツ、ニュルンベルク、マイスタージンガーハレ

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(700) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Brahms Symphony No.1 Segerstam.jpg
Brahms
Symphony No.1
ABCD390
Leif Segerstam/Turku Philharmonic Orchestra
録音 2015年11月
    2016年1月
Alba Records


ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 Op.68
セーゲルスタム:交響曲第288番「Letting the FLOW go on...」

レイフ・セーゲルスタム(Leif Segerstam, 1944年3月~ )は、フィンランドの指揮者、作曲家。シベリウス音楽院やニューヨークのジュリアード音楽院で学ぶ。ウィーン国立歌劇場などでヨーロッパ各地で指揮者を務める傍ら、ドイツのラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団などの常任指揮者を長く務め、作曲家として数々の作品を発表している。特に交響曲は、委嘱無しで自主的に作曲しているにもかかわらずハイドンを超える超多作ぶりで、2016年5月時点で300曲に達している。他に弦楽四重奏曲30曲、ヴァイオリン協奏曲13曲、チェロ協奏曲8曲、ピアノ協奏曲4曲など多くの作品を書き続けている。指揮者としてはシベリウスなど北欧物のほか、マーラーやベルクなどの現代音楽、ワーグナーやプッチーニなどのイタリア物のオペラなど幅広いレパートリーを誇り、自作を含む数々のレコーディングも行っている。
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トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団(Turku Philharmonic Orchestra)は1790年創設のフィンランドで最も古い、古都トゥルクを拠点とするオーケストラ。シベリウス他北欧作品の録音に積極的。ナクソスからパヌーラ(サロネンなどを育てた指揮法の大家)指揮によるクレルヴォ交響曲がでている。2012年よりレイフ・セーゲルスタムが首席指揮者を務める。
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フィンランドのALBAレーベルはプロデューサーのティモ・ルオッティネン Timo Ruottinen が創設したレーベル。"Alba" (アルバ) は、イタリア語で “夜明け”。フィンランドから新しい音楽を世界にという期待がこめられました。レパートリーの中心は、フィンランドの新しい作品とアーリー・ミュージック。主にシベリウス音楽院出身の演奏家を起用。エストニアの指揮者アルヴォ・ヴォルメルによるエドゥアルド・トゥビンの交響曲全曲録音 (エストニア国立交響楽団) とレーヴィ・マデトヤの管弦楽作品シリーズ (オウル交響楽団) も Alba を代表するシリーズ。

トゥルク・コンサートホールの適度な残響の中、1ポイントマイクをメインとした収録と思われ、音場は左右、奥行きにも広がっており、コンサートホールの中ほどで聴く音に近い。特に中低域弦の豊かな響きが印象に残った。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメインだが直接音も拾っている。

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(699) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Xenakis:IX
CKD 495
Kuniko Kato
録音 2013年12月
    2014年1月,9月,10月
Linn Records

Iannis Xenakis:
・プレイアデス
・リバウンド


ヤニス・クセナキス(Iannis Xenakis,1922年5月~2001年2月)は、ルーマニア生まれのギリシャ系フランス人の現代音楽作曲家、建築家。アテネ工科大学で建築と数学を学び、第2次世界大戦中にギリシャ国内で反ナチス・ドイツのレジスタンス運動に加わる。枢軸軍のギリシャ退去後に進駐して来た英軍と戦った際に、銃弾を受け顔の左側に傷を負い左目を失う。大戦後は独裁的新政府に抵抗する運動に加わるが、1947年にレジスタンス活動家に捕縛の危機が迫ったためにギリシャを脱出。アメリカへ亡命しようと立ち寄ったパリに定住した。建築家としては1948年よりル・コルビュジエの弟子として学び、ブリュッセル万国博覧会(1958年)でフィリップス館の建設に携わる。コルビュジェの弟子として働く傍ら、パリ音楽院にて作曲方法を学び、作曲に数学の理論を応用した方法を発案して行く。作品には管弦楽曲、舞台作品、室内楽曲、パーカッション・アンサンブルのための作品、弦楽のための独奏曲、合唱曲などがある。
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加藤訓子(Kuniko Kato)は米に拠点を置く、日本の女性パーカッショニスト。桐朋学園大学卒業。在学中に渡欧し、ロッテルダム音楽院を首席で卒業。安倍圭子に師事。気鋭の打楽器・マリンバ奏者として世界を舞台に活躍。特にスティーヴ・ライヒから絶大な信頼を得ており、世界的な指揮者や作曲家からも注目される。1995年の第1回リー・ハワード・スティーブンス国際マリンバコンクール準優勝のほか、翌年にはドイツ・ダルムシュタッド国際現代音楽際にてクラニヒシュタイン賞、2002年には愛知県豊橋市より文化賞奨励賞など受賞歴も多数。
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「プレイアデス」は本来、6人の打楽器奏者のために作曲された4楽章からなる曲で、これを加藤が1人で演奏し、ミキシングにより、あたかも6人で演奏したように編集している。



メインにノイマンのD-01無指向性マイクを2本と、同じくノイマンのM149を1本組み合わせた合計3本のマイクを使っている。
プレイアデス(Pleiades)は4楽章からなり、1楽章は大太鼓、小太鼓、マリンバなど種々の打楽器による合奏で、大太鼓が前方センター、小太鼓、マリンバがサラウンド側より再生され、とてもサラウンド感のある音場になっている。2楽章は鐘などのメタル楽器、3楽章は種々のマリンバでの合奏、4楽章は種々の太鼓による合奏。プロデューサー 寒河江ゆうじ、録音エンジニア 長江和哉、録音場所は神奈川県立相模湖交流センター・ホール

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5.1ch

SACDサラウンド・レビュー(698) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Johannes Brahms
Serenade no. 1
CC 72692
Jan Willem de Vriend/The Hague Philharmonic
録音 2015年8月,9月(Seranade no.1)
    2016年1月(Variations)
Challenge Classics

ブラームス:
・セレナード第1番 ニ長調 Op.11
・ハイドンの主題による変奏曲 Op.56a

セレナード第1番作品11はブラームスが1857年のデトモルトへ来て間もない時期に着手された。最初に書かれたのは、現行の第1・第3・第6楽章となる3つの楽章であったが、このときの編成は4つの弦楽器(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス各1)、フルート、2本のクラリネット、ファゴット、ホルンという室内楽編成であった。翌1858年にこの編成で2つのスケルツォとメヌエットを追加して6楽章とした。この年から1859年にかけて、この版が私的な形で友人のオットー・グリムやヨーゼフ・ヨアヒムらによって、あるいはデトモルトのリッペ侯邸で演奏された。ブラームスは1860年にデトモルトの職を辞してハンブルクへ移ったが、この時期にこの曲を管弦楽編成に編曲した。6楽章からなり、全曲で約50分

ヤン・ヴィレム・デ・フリエンド(Jan Willem de Vriend,1963年~ )はオランダの指揮者。ヴァイオリニストとしても超一流の実力を誇っている。近年では指揮者としての名声が欧米諸国を中心にますます高まっている。2006年からネザーランド交響楽団の首席指揮者兼、芸術監督を務めている。2015年からはハーグ・レジデンティー管弦楽団の首席指揮者に就いている。
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ハーグ・レジデンティー管弦楽団(Het Residentie Orkest)はハーグ・フィルハーモニック・オーケストラ(Hague Philharmonic Orchestra)とも呼ばれており、オランダの事実上の首都ハーグにあるオーケストラである。オランダの名指揮者ヘンリ・ヴィオッタによって1904年に創立される。1911年のリヒャルト・シュトラウス・フェスティバルにおいてシュトラウス自身が彼の作品を指揮し、その後もストラヴィンスキー、レーガー、ラヴェル、ヒンデミット等の作曲家を招聘している。1949年から1973年までの長きにわたり、ウィレム・ヴァン・オッテルローが首席指揮者、音楽監督をつとめ、このオーケストラの水準を大きく向上させた。オッテルローの指揮により、フィリップスやコンサート・ホール・ソサエティ等に多くの音源が残されている。その後、後述のようにライトナー、スヴェトラーノフ等が後を継ぎ、2005年より2012年までネーメ・ヤルヴィ、2015年からはヤン・ヴィレム・デ・フリエンド(Jan Willem de Vriend)が首席指揮者をつとめている。
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適度な残響のあるホールでの収録で、中低域の豊かな響きを伴った録音になっており、音場も広い。コンサートホールの中ほどで聴く音に近く、好録音である。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスな音がメインだが直接音も拾っている。録音場所はオランダ、ハーグ王立音楽院、Schönbergzaal

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5.1ch

SACDサラウンド・レビュー(697) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Respighi
Sinfonia drammatica
BIS-2210
John Neschling/Orchestre Philharmonique Royal de Liège
録音 2015年4月
BIS

レスピーギ:
・劇的交響曲 P.102
・歌劇「ベルファゴール」 序曲 P.140

劇的交響曲 (シンフォニア・ドラマティカ)は「ローマ三部作」を作曲する直前の1913~14年(24歳)に作られた作品。3楽章からなり演奏時間は約1時間。

ジョン・ネシュリング(John Neschling,1947年~)はサンパウロ生まれのブラジルの指揮者。シェーンベルクやボダンツキーの血を引くという人物であり、スワロフスキー、バーンスタインの薫陶を受けたというキャリアの持ち主。1997年以来、サンパウロ交響楽団の音楽監督を務めていたが、2009年に楽団事務局のトップと争い同ポストを解任させられた。2013年1月よりサンパウロ市立劇場(Municipal Theatre of São Paulo)の芸術監督に就いた。
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リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団(Orchestre Philharmonique Royal de Liège)はベルキー、リエージュ王立音楽院付属の国立の管弦楽団。1960年設立でリエージュを本拠地とする。2011年9月よりクリスチャン・アルミンク(Christian Arming)が音楽監督に就いている。
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劇的交響曲 の1楽章はティンパニの連打で始まり、最後の部分は、「ローマの泉」を彷彿させる。
ワンポイントマイクをメインに要所にスポットマイクを配置した録音と思われ、ダイナミックレンジは大きく、コンサートホールの中ほどで聴く音に近い。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。ベルギー、リエージュ、フィルハーモニーホールでのセッション録音

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(696) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Tchaikovsky/Dvorák
FR-720SACD
Manfred Honeck/Pittsburgh Symphony Orchestra
録音  2015年4月
REFERENCE RECORDINGS

チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調Op.74「悲愴」
ドヴォルザーク:ルサルカ幻想曲(ホーネック&イレ編)

「ルサルカ」幻想曲はドヴォルザークの歌劇「ルサルカ」を元にトマーシュ・イレとホーネックが共同で編曲したもの。歌劇「ルサルカ」は晩年の作品(1900年)でドヴォルザークの9作目のオペラ。全3幕からなり、人魚姫の物語をモチーフに、水の妖精ルサルカが、人間の王子に恋する、ボヘミアの森の泉と城を舞台にした悲劇。

マンフレート・ホーネック(Manfred Honeck,1958年9月~ )は、オーストリアの指揮者。ウィーン音楽院でヴァイオリンを学ぶ。1983年からウィーン国立歌劇場管弦楽団ならびにウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のヴィオラ奏者を務める。その後指揮者に転向し、1987年クラウディオ・アバドの元でグスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団の準指揮者を務める。2007年より2011年までシュトゥットガルト州立歌劇場、2008年から現在までピッツバーグ交響楽団の音楽監督。弟のライナー・ホーネックはウィーン・フィルのコンサートマスターである。
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ピッツバーグ交響楽団(Pittsburgh Symphony Orchestra)は、アメリカ合衆国の主要なオーケストラの一つで、ペンシルベニア州ピッツバーグのハインツ・カンパニーによって設立されたハインツ・ホールが本拠地となっている。1895年に設立。主な指揮者はオットー・クレンペラー、フリッツ・ライナー、アンドレ・プレヴィン、ロリン・マゼールなど。アメリカ最古のオーケストラの一つとして知られる。2008年より、マンフレート・ホーネック(Manfred Honeck)を9代目の音楽監督に迎え、新体制がスタートした。
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ライヴでの収録でライナーノートに使用録音機材の記載が有り、5本の無指向性コンデンサーマイクロフォンDPA4006をアレイとしたメインマイク構成らしい。ダイナミックレンジの大きな録音になっており、聴衆のノイズ、拍手は消されている。サラウンドスピーカーからの音には直接音も含まれている。ピッツバーグ、ハインズホールでのライヴ録音

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(695) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Grieg,Sibelius,Thommessen
String Quartets
BIS-2101
Engegård Quartet
録音 2015年4月
BIS

グリーグ:弦楽四重奏曲 ト短調Op.27
シベリウス:弦楽四重奏曲 ニ短調「親愛なる声」Op.56
オラヴ・アントン・トンメセン:弦楽四重奏曲第4番「FELIX REMIX」
(メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 第4番ホ短調 第2楽章に基づく)

オラヴ・アントン・トンメセン(Olav Anton Thommessen,1946年5月~)はノルウェーの作曲家。アメリカのウェストミンスター・チョーワー・カレッジ(Westminster Choir College)とインディアナ大学(Indiana University)で音楽を学ぶ。1972年よりNorwegian Academy of Musicにて作曲科の教授。1990年に"Gjennom Prisme" for cello,organ and orchestraにて北欧会議音楽賞(Nordic Council Music Prize)を受賞。作曲範囲は管弦楽、室内楽、声楽曲、歌劇などにわたっている。
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エンゲゴール弦楽四重奏団(Engegårdkvartetten)はノルウェー北極圏のロフォーテンを本拠とし、2006年創設された。ヴァイオリンのアルヴィド・エンゲゴール(Arvid Engegard)を中心とする弦楽四重奏団。
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残響の豊かな教会での弦楽四重奏の収録だが、その影響をあまり受けずに各楽器は自然な音色をしている。少しオフマイク気味の録音であり、各楽器の音のバランスは良い。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。録音場所はノルウェー、ベルム、ブリン教会

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質               ☆☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(694) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Dowland
Lachrimae or Seven Tears
CKD527
Phantasm
録音 2015年7月
Linn Records

ダウランド:ラクリメ、または7つの涙
・いにしえの涙
・再生された涙
・嘆きの涙
・悲しみの涙
・凝縮された涙
・愛の涙
・真実の涙
・ニコラス・グリフィス氏のガリアード
・ジョン・スーチ卿のガリアード
・常にダウランド、常に悲しき
・ジャイルズ・ホビー氏のガリアード
・デンマーク王のガリアード
・バクトン氏のガリアード
・エセックス伯のガリアード
・ディゴリー・パイパーのガリアード
・ヘンリー・ノエル氏のガリアード
・2つのトレブル声部を伴うトーマス・コリアー氏のガリアード
・ヘンリー・アンプトン卿の葬送
・ジョージ・ホワイトヘッド氏のアルメイン
・ニコルス夫人のアルメイン
・ジョン・ラングトン氏のパヴァン

ジョン・ダウランド(John Dowland, 1563年~1626年2月)は、イングランドの作曲家、リュート奏者。作品は声楽とリュート音楽に分けられる。1580年頃からイギリス大使 H.コバムに仕え,フランス,ドイツなどで過し,1588年オックスフォード大学から音楽学士号を受けた。ローマ・カトリック教徒であったため,イギリス王室では地位が得られず,ベネチア,フィレンツェなどに滞在したのち,1598~1606年デンマークのクリスティアン4世にリュート奏者として仕え,宗教問題解決後ロンドンに戻って,1612~1626年イギリス王室付きリュート奏者となり,演奏家としても作曲家としても名声を得た。宗教的な楽曲はほとんど見あたらず、愛や悲しみを歌う通俗作品が特徴的である。声楽は世俗曲であり、1597年、1600年、1603年に歌曲集が出版され、80以上の作品が残されている。
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エリザベス・ケニー(Elizabeth Kenny)はイギリスのリュート、シオボー奏者。イギリスの古楽器オーケストラのジ・エイジ・オヴ・インライトゥンメント・オーケストラ(Age of Enlightenment)や コンコルディア・ヴィオール・コンソート(Concordia viol consort)のメンバー。ロンドン、ロイヤル・アカデミーのリュート、トレボロ教授。
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ファンタズム(Phantasm)は1994年にヴィオール奏者ローレンス・ドレイフュス(Laurence Dreyfus)によって創設されたイギリスのアンサンブル。1997年と2004年の2度の英グラモフォン賞(古楽器楽部門最優秀賞)の受賞歴を持つ世界最高峰のヴィオール四重奏団。16世紀から18世紀の作品を主なレパートリーとしている。ローレンス・ドレイフュス(トレブル・ヴィオール、ディレクター)、ジョナサン・マンソン(テノール・ヴィオール)、ミッコ・ペルコラ(テノール・ヴィオール)、エミリア・ベンジャミン(テノール・ヴィオール)、マルック・ルオヤラン=ミッコラ(バス・ヴィオール)。
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ヴィオラ・ダ・ガンバの別名のある音域の異なる3種のヴィオールとリュートによる演奏で、中でも音域の高いトレブル・ヴィオールでもガット弦を使用しているので音が柔らかく、ヴァイオリンに比べ高域の伸びはあまり無い。サラウンドスピーカーからはアンビエンスな音も含んでいる。収録場所はオックスフォード、チャペル・オブ・マクダレン・カレッジ

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5.1ch

SACDサラウンド・レビュー(693) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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STRAVINSKY
Pulcinella Suite
BIS-2211
Masaaki Suzuki/Tapiola Sinfonietta
録音 2015年4月
BIS

ストラヴィンスキー:
・バレエ音楽「プルチネッラ」組曲
・バレエ音楽「ミューズをつかさどるアポロ」
・弦楽のための協奏曲 ニ長調

「プルチネッラ」組曲(伊: Pulcinella )は、1919年から1920年にかけて制作されたバレエ・リュス(ロシア・バレエ団)のバレエのために作曲したバレエ音楽に基づく管弦楽のための組曲。1924年に組曲として編曲された。イタリアの古典的な仮面劇(コンメディア・デッラルテ)をテーマとしており、音楽も18世紀イタリアの楽曲が素材として用いられている。演奏時間は約23分。

「ミューズを率いるアポロ」(仏:Apollon Musagète )はイーゴリ・ストラヴィンスキーが作曲したバレエ音楽で新古典主義時代の代表的な作品の一つである。アメリカ議会図書館から現代音楽祭で上演する30分以内のバレエ音楽を委嘱されたことにより、1927年7月から1928年1月にかけて作曲された。ストラヴィンスキーは、「パ・ダクシオン」、「パ・ド・ドゥ」、「ヴァリアシオン」といった、クラシック・バレエの伝統的な形式に厳格に従い、過剰な装飾を排した「白のバレエ」を目指した。このために、音楽は全音階的な技法が用いられ、楽器編成も弦楽合奏のみとされた。2場からなり、全曲で約30分。

弦楽のための協奏曲(英: Concerto in D for string orchestra, 伊: Concerto in Re)は、イーゴリ・ストラヴィンスキーが1946年に完成させた弦楽合奏のための協奏曲。新古典主義時代のストラヴィンスキーが作曲した、2つある室内楽編成の合奏協奏曲のうちの1つである。パウル・ザッヒャーの依嘱により、バーゼル室内管弦楽団(略称はBKO)の創立20周年を祝して作曲されたことから、「バーゼル協奏曲」の愛称でも知られる。1947年1月27日に、ザッヒャーの指揮とBKOの演奏によって初演された。作品の最も興味深い特徴は、ニ長調からニ短調へと浮遊する箇所である。バレエ音楽としてもたびたび転用されている。3楽章からなり、演奏時間は約12分。

鈴木雅明(Masaaki Suzuki,1954年4月~ )は、バッハ・コレギウム・ジャパンの音楽監督、チェンバロ・オルガン奏者。神戸出身。東京芸術大学作曲科およびオルガン科を経て、アムステルダム・スウェーリンク音楽院においてチェンバロとオルガンをトン・コープマン、ピート・ケーに師事。東京芸術大学古楽科を設立し、2010年まで20年にわたって教鞭を執った。イェール大学音楽大学院および教会音楽研究所招聘教授、神戸松蔭女子学院大学客員教授。BISレーベルでのBCJとの<バッハ:教会カンタータシリーズ>は、2013年2月に全曲演奏・録音が完結し、世界でもまれにみる偉業に大きな話題を呼んでいる。
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タピオラ・シフォニエッタ(Tapiola Sinfonietta)は1987年に創設され、エスポー市管弦楽団とも呼ばれる。フィンランドの首都ヘルシンキに隣接したエスポーという市のタピオラ・ホールを拠点とする。芸術監督をオスモ・ヴァンスカ、ジャン=ジャック・カントロフなどが歴任している。
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指揮者としての鈴木雅明はバッハの教会カンタータの全曲録音を2013年に完成したが、最近は20世紀の作曲家の作品も手掛けているようだ。

高域弦の音の伸びは良く、クリアーな音で、中低域弦は豊かな響きを伴っている。タピオラ・コンサートホールの豊かなアンビエンスを生かした収録になっており、優秀録音だと思う。録音場所はフィンランド、タピオラ・コンサートホール

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質                ☆☆☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(692) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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SCHUBERT
Arpeggione Sonata
PTC5186549
Matt Haimovitz
Itamar Golan
Miro Quartet
録音 2001年10月(D.821)
    2003年6月(D.956)
PentaTone

シューベルト:
・アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D.821 (チェロとピアノ編)
・弦楽五重奏曲 ハ長調 Op.163, D.956

アルペジオーネ・ソナタは、チェロを小型化したような、6弦の弦楽器のアルペジョーネのための作品で、現存する唯一の名高い作品である。本作は、弦楽四重奏曲「死と乙女」と同時期の作品であり、当時シューベルトは梅毒の進亢に苛まれ、度々の抑鬱症の発作に見舞われてもいた。本作はアルペジョーネが発明された翌年の1824年に作曲された。おそらくは、アルペジョーネの演奏に通じていた知人ヴィンチェンツ・シュースターから、委嘱を受けてのことと考えられている。作品がシューベルトの死後1871年に出版されるまでに、アルペジョーネじたいが愛好されなくなり姿を消していた。こんにちこの作品はもっぱらチェロ・ソナタないしはヴィオラ・ソナタに編曲して演奏されている。また時折りコントラバスやギターがアルペジョーネの代役を果たすこともある。3楽章から成り、演奏時間は30分弱。

シューベルトの弦楽五重奏曲は、最晩年の室内楽曲で、「グレイト」交響曲の完成直後の1828年の夏に作曲された。作曲者の死を2ヵ月後に控えて完成された遺作である。1850年になってようやく初演され、1853年に初版が出版された。作品番号は163とされた。シューベルトの多岐にわたる楽曲の中でも、唯一の本格的な弦楽五重奏曲として目立った存在となっている。また、独特な楽器編成でも抜きん出ており、ヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ2という楽器編成となっている。たいていの弦楽五重奏曲は、モーツァルトの先例に従って、弦楽四重奏に第2ヴィオラを加えた編成を標準としている。シューベルトのこの作品では、低音域の充実とバランスが図られているのである。4楽章で構成されるが、各楽章は規模が大きく、全曲を通して演奏するのにほぼ1時間を要する。

マット・ハイモヴィッツ(Matt Haimovitz,1970年12月~)はイスラエル生まれのチェリスト。5歳の時に家族と共にアメリカに移住。7歳からチェロを習い始めレナード・ローズ、ヨーヨー・マなどに師事。ドイツ・グラモフォンから天才少年としてデビューし、古典派から現代音楽にいたる幅広いレパートリーをもつ。主にアメリカとカナダで活動している。CD録音に「20世紀チェロ作品集」などがある。
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ミロ弦楽四重奏団(Miró Quartet)はアメリカのテキサス州オースティンを拠点に国際的に活動する弦楽四重奏団。オーバリン音楽院の学生4人で1995年に結成された。スペインの画家、ホアン・ミロに因んで名付けられた。1996年4月には第50回コールマン室内楽コンクールで第1位、続くフィショフ全国室内楽コンクールでも第1位と大賞を受賞している。 1998年バンフ国際弦楽四重奏コンクールで第1位、あわせてカナダ人作曲家チャン・カ・ニン作曲の特別委嘱作品演奏賞受賞、その後2000年ウォルター・W ・ナウンバーグ財団室内楽賞を受賞し一躍世界的に認められた。
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オランダのPentatoneレーベルとカナダのOxingale Recordsレーベルとの共同企画「PENTATONE OXINGALE Series」。

アルペジオーネ・ソナタではチェロがセンター前寄りに、ピアノがセンター奥行きに定位しており、横への広がり感は無い。ピアノは倍音の響きが不足気味。2曲のそれぞれの収録日、収録場所は異なり、弦楽五重奏曲の方が音が良い様に感じた。サラウンドスピーカーからの音はほぼ直接音が占める。

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆
音質                ☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(691) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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LES ÉLÉMENTS
Tempêtes, Orages & Fêtes Marines
AVSA9914
Jordi Savall/LE CONCERT DES NATIONS
録音 2015年7月19日
ALIA VOX

バロック作曲家たちによる「嵐」
[CD1]
ルベル:四大元素
マシュー・ロック:「テンペスト」のための音楽
ヴィヴァルディ:フルート協奏曲「海の嵐」 RV 433

[CD2]
マラン・マレ:「アルシオーネ」より水夫とトリトンのためのエア
テレマン:水上の音楽
ラモー:雷雨と雷鳴
(「優雅なインドの国々」よりゼフォーロのエア、雷雨とボレーのためのエア/
「イポリートとアリシ」より雷鳴/
「ゾロアストル」よりコントルダンス、コントルダンス・トレ・ヴィーヴ)

ジャン=フェリ・ルベル(Jean-Féry Rebel,1666年~1747年)は、フランス盛期バロック音楽の作曲家、ヴァイオリニスト。不協和音に始まるバレエ音楽「四大元素 Les Eléments」によって有名(同名のバレエ音楽は、他にアンドレ・デトゥーシュによるものも存在する)。ジャン=バティスト・リュリに師事。1699年に王立音楽アカデミーとパリ・オペラ座の首席ヴァイオリニストに就任。1700年にスペインを訪問。1705年に帰国後まもなく、宮廷楽団の一つ「王の24のヴァイオリン」に入団し、宮廷作曲家、王立音楽アカデミー楽長ならびにコンセール・スピリテュエルの指揮者を歴任。
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マシュー・ロック(Matthew Locke,1621/2年~1677年) はイングランド初期バロック音楽の作曲家。エグゼター大聖堂の少年聖歌隊員として音楽活動に入り、オルガン教育もそこで受けた。オーランド・ギボンズの兄エドワードに師事。エグゼター大聖堂のオルガニストの称号を得る。イギリス最初のオペラ作曲家であり、ヘンリー・パーセルに強い影響を及ぼした。器楽曲や劇音楽に加えて、ロックはアンセムの作曲家でもある。ロックのアンセムはとりわけジョン・ブロウに影響を及ぼした。
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マラン・マレ(Marin Marais,1656年5月~1728年8月)はフランスの作曲家、指揮者、バス・ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)奏者。パリ南の貧民街で見習い靴職人の子供として生まれ、幼少の頃から音楽の才能を認められて1667年にはパリ第一の音楽教育機関だったサン=ジェルマン=ロクセロワ教会の聖歌隊に入り、1672年までフランソワ・シャプロンなどのもとに教育を受ける。 聖歌隊を出た後、ヴィオールをサント=コロンブ師などに師事して、名手として知られるようになり、おそらくはリュリ門下の作曲家ジャン=フランソワ・ラルウェットなどの手引きもあって、1676年にはパリのオペラ、そして1679年8月1日からはルイ14世の宮廷のヴィオール奏者に任命された。また作曲家としての名声も高く、1693年に最初のオペラ「アルシード」を発表してからは、パリのオペラの作曲家、そして後には指揮者としても成功をおさめている。晩年にはまた、ヴィオールの優れた教師として知られた。ヴィオール曲集第5巻の中の一曲で「膀胱結石手術図」という変わった曲名が付いているのがあるが、作曲者自身の膀胱結石の手術の様子がナレーションと音楽で表現されている。
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ジョルディ・サヴァール(Jordi Savall,1941~)はスペイン東北部カタルーニャ州バルセロナ県イグアラーダに生まれ。6歳から同市教会の聖歌隊で児童歌手となり、やがてチェロの勉強をはじめ、バーゼル・スコラ・カントルムでヴィオラ・ダ・ガンバを学ぶ。1974年にオリジナル楽器使用のエスペリオンXX(現エスペリオンXXI)を設立。1987年に声楽アンサンブルのラ・カペイラ・レイアルを、1989年にはコンセール・デ・ナシオンを設立。ルネサンスやバロックなどの作品を得意とするが、近年19世紀の音楽も演奏している。
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ル・コンセール・デ・ナシオン(Le Concert des Nations)はジョルディ・サヴァールの主宰するピリオドアンサンブルで1989年の結成以来、活動の中心をバルセロナに移すと共に、バロック期のスペインないしラテン系諸国の声楽、器楽作品を新鮮な解釈と表現のもとに演奏活動に取り組んでいる。
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バロック作曲家たちによる「嵐」を模倣した作品を集めたアルバム。冒頭の「カオス」の不協和音の合奏で始まるルベルの「四大元素」は、バレエ音楽で水、火、大気、土と言った四大元素を含む世界の創造を描いたもの。

ピリオド楽器での演奏であるが、高域弦の音の伸びは良く、中低域弦の響きも豊かな録音。「海の嵐」ではソロのフルートはあまり前に出ないようにミキシングされている。フランス南西部にあるフォンフロワ修道院でのライヴ

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(690) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Prokofiev
Symphonies nos. 6 and 7
CC72714
James Gaffigan/Netherlands Radio Philharmonic Orchestra
録音 2015年6月(No.6)
    2012年10月(No.7)
Challenge Classics

プロコフィエフ:
・交響曲第6番 変ホ短調Op.111
・交響曲第7番 嬰ハ短調Op.131「青春」

交響曲第6番 作品111は、セルゲイ・プロコフィエフが1947年に作曲した6番目の交響曲である。1945年1月に交響曲第5番が初演された翌年の1946年から1947年にかけて、モスクワ西部のニコリーナ・ゴーラという村の別荘で、しだいに重くなる病とたたかいながら作曲した。戦争の悲劇と犠牲を内面的に描き、難解で密度の高い作品となっている。この曲にはピアノが単一楽器として演奏が加わる。3楽章から成り、演奏時間は約40分から45分。

交響曲第7番 作品131は、セルゲイ・プロコフィエフが1952年に完成した交響曲である。ソヴィエトの青年に捧げる意向であったため作曲者自身が「青春交響曲」と呼んでいたことから、「青春」の標題が用いられることもある。第4楽章の終結部は、弱奏のピチカートで消えるように終わるものと、強奏で終わるものの2種類がある。後者はサモスードの要望でオリジナルの終結部に20小節ほどが追加されたもので、スコアでは付録の形で載せられている。実際の演奏は両方で行なわれていて、どちらを選択するかは指揮者の判断による。初演は1952年10月18日にモスクワでサモスードの指揮によって行われ、熱狂的な反響をもって迎えられた。4楽章から成り、演奏時間は約35分。

ジェイムズ・ガフィガン(James Gaffigan,1979年~)はアメリカのニューヨーク生まれの指揮者。ボストンのニューイングランド音楽院(New England Conservatory of Music)とヒューストンにあるシェパード音楽学校(Shepherd School of Music at Rice University)で学ぶ。2004年のショルティ国際指揮コンクールで優勝。2011/12年のシーズンからルツェルン交響楽団の首席指揮者。オランダ放送フィルや、ケルン・ギュルツェニヒ管などで首席客演指揮者を務めている。
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オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団(Netherlands Radio Philharmonic,略称RFO)はオランダ放送協会(NOS)が運営するオーケストラ。1945年に指揮者アルベルト・ファン・ラールテによって設立された。定期演奏会はヒルフェルスムで行われ、年に数回の特別演奏会がアムステルダムとユトレヒトで行われる。首席指揮者は2012/2013年のシーズンからマルクス・シュテンツ(Markus Stenz)。2011/12年の シーズンからジェイムズ・ガフィガンが首席客演指揮者を務める。
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スタジオでのセッション録音だが、1ポイントマイクをメインとし、少し下がった位置で聴いているような奥行き感がある収録になっている。ダイナミックレンジも大きく好録音である。特に金管の響きの良さが印象に残った。サラウンドスピーカーからの音は抑え気味だが直接音が入っている。オランダ、ヒルフェルスム、MCOスタジオ5

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5.1ch 

SACDサラウンド・レビュー(689) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Bach
Johannes-Passion
HMC902236.37
René Jacobs/Akademie für Alte Musik Berlin
録音 2015年7月
Harmonia Mundi

J.S. バッハ:ヨハネ受難曲BWV 245

ヨハネ受難曲(Johannes-Passion)は、新約聖書「ヨハネによる福音書」の18-19章のイエスの受難を題材にした受難曲。ヨハネ福音書を骨子として、自由詩によるアリアとレチタティーヴォ、さらに種々のコラールで構成される。旧バッハ全集では68曲とカウントしていたが、新バッハ全集では40曲に改めた。場面は第一部14曲(捕縛からペテロの否みまで)、第二部26曲(ピラトの審問から埋葬まで)、の二部構成である。特に第二部については、曲の配置がシンメトリーになっていることが知られている。演奏時間は約2時間(第1部40分、第2部80分)、ピリオド奏法は短くなる傾向が多い。

ヴェルナー・ギューラ(Werner Güra,1964年~)ドイツ、ミュンヘン出身のテノールのオペラ歌手。ザルツブルグ・モーツァルテウム音楽院を卒業。その後バーゼル音楽院(Musik-Akademie der Stadt Basel)にてバリトン歌手クルト・ヴィトマー(Kurt Widmer)に師事、アムステルダム音楽院ではソプラノ歌手Margreet Honigに師事した。オペラの舞台にはフランクフルト歌劇場やバーゼル劇場にゲスト出演。1996年からはベルリン国立歌劇場(Staatsoper Berlin)に招かれている。
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イム・スンヘ(Sunhae Im,1976年1月~)韓国、チョルウォン(鉄原)出身のソプラノ歌手。ソウル大学校でパク・ノギョン(朴魯慶)に、カールスルーエ大学でローランド・ヘルマンに師事。2000年エリザベート王妃国際音楽コンクール声楽部門ファイナリスト。2000年に「フィガロの結婚」のバルバリーナ役でフランクフルト歌劇場にデビュー。オペラ歌手としての彼女は、ベルリン国立歌劇場、フランクフルト歌劇場、ハンブルク歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、パリ・オペラ座等に出演。また、コ ンサート歌手としてもモーツァルト、ハイドン、ヘンデル、バッハ、シューベルト、メンデルスゾーン、マーラー等の幅広いレパートリーを持ち、そのCD録音 の多くが賞に輝いている。
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ヨハネス・ヴァイサー(Johannes Weisser,1980年~)ノルウェー生まれのバリトン歌手。コペンハーゲンの音楽大学で学び、王立アカデミーでスザンナ・エーケンに師事した。
2004年春、23歳の彼はノルウェー国立歌劇場及びベルリン・コーミッシェ・オーパーで「ドン・ジョヴァンニ」のマゼット役でデビュー。ザルツブルク音 楽祭等、主要なヨーロッパの舞台でオペラ歌手として活躍する一方、コンサートやオラトリオにも多く出演しており、そのレパートリーは17世紀のモンテヴェ ルディから20世紀のワイルやブリテンまで幅広い。
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ベンノ・シャヒトナー (Benno Schachtner,1984年12月~)ドイツのカウンターテナー歌手。幼少の頃にはボーイ・ソプラノとして聖歌隊で活躍。2004年から2009年までデトモルト音楽大学(Detmold Academy of Music)で教会音楽についてゲルハルト・ワインバーガーに師事。その後スイス、バーゼル・スコラ・カントルム(Schola Cantorum Basiliensis)の声楽科にてウルリヒ・メシュサラー(Ulrich Messthaler)に師事。
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ルネ・ヤーコプス(René Jacobs, 1946年10月~ )は、ベルギー、ヘントの生まれのカウンターテナー歌手、指揮者。同地の大聖堂少年合唱団に所属して歌い始める。その後アルフレッド・デラーに学び、カウンターテナーとしてグスタフ・レオンハルトやニコラウス・アーノンクールのレコーディングに参加する。1970年代にコンチェルト・ヴォカーレを組織し、指揮者として活動を始める。モンテヴェルディの声楽曲で目覚しい成果を挙げて注目される。近年はハイドンやモーツァルトの交響曲をレコーディングしたり、コンチェルト・ケルンやベルリン古楽アカデミー、フライブルク・バロック管弦楽団とともにバロック・オペラやモーツァルトのオペラを取り上げている。近年ベルリン州立歌劇場にしばしば登場し、バロック・オペラの上演を行っている。バーゼル・スコラ・カントルムの教授も務めている。
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ベルリン古楽アカデミー(Akademie für Alte Musik Berlin)は1982年に旧東ベルリンで設立の世界有数のバロック室内オーケストラ。室内楽からオーケストラ作品まで年間約100回におよぶコンサートに出演している。1984年のベルリン・コンツェルトハウスの再開以来、独自の連続演奏会を行い話題を集め、1994年以降は、ベルリン国立歌劇場やインスブルック古楽際に定期的に客演している。また、多くの指揮者やソリストと共演してきたが、特にルネ・ヤーコプスとは、25年以上にわたり数多く共演している。
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付属のDVDで収録の様子が観られ、指揮者から見て、通奏低音のパートは前方中央に、オーケストラは前方左から左側面にかけて、ソリストは前方右に、合唱の1グループの16名は右前方から右側面にかけて、合唱のもう1つのグループの16名は後面右側に配置されている。実際の再生音はオーケストラの音はフロント・レフトとバックレフトからソリストの歌はフロント・ライト。コーラスはフロント・ライトとバック・ライトの両方にミキシングされている。録音場所はベルリン、テルデックス・スタジオ

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5.1ch

SACDサラウンド・レビュー(688) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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DVOŘÁK & MARTINŮ
Cello Concertos
BIS-2157 SACD
Christian Poltéra (cello)
Thomas Dausgaard/Deutsche Symphonie-Orchester Berlin
録音 2015年8月
BIS

ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調Op.104
マルティヌー:チェロ協奏曲 第1番(第3稿)

ボフスラフ・マルティヌー(Bohuslav Martinů ,1890年12月~ 1959年8月)は、チェコ出身の作曲家。7歳からヴァイオリンを習い、12歳の時には弦楽四重奏曲を作曲している。プラハ音楽院に入学したが途中で退学。1919年にはカンタータ「チェコ狂詩曲」でスメタナ賞を受賞し、作曲家としてのデビューを飾った。大変多作な作曲家で400作を残した。6曲の交響曲を始め、様々な楽器のための30曲近くもの協奏曲、11作のオペラをはじめ、あらゆる分野で作曲を行った。

クリスチャン・ポルテラ(Christian Poltera,1977年~)スイス、チューリッヒ生まれのチェロ奏者。17歳の若さでヨーヨー・マの代役としてダヴィット・ジンマン指揮チューリヒ・トンハレ管弦楽団でエルガーのチェロ協奏曲を演奏。トリオ・ツィンマーマンのチェロ担当
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トーマス・ダウスゴー(Thomas Dausgaard, 1963年7月~ )はデンマークの指揮者で、トマス・ダウスガードとも記されることがある。コペンハーゲンに生まれ、同地の王立デンマーク音楽院、ロンドンの王立音楽大学に学ぶ。1997年よりスウェーデン室内管弦楽団の首席指揮者に就任、その後2004年8月にはデンマーク国立響の首席指揮者に就任した。その溢れんばかりのエネルギーと創造性のもと両オーケストラは目覚ましい変化を遂げており、2010年夏のBBCプロムスでは彼の指揮のもと、両オーケストラが出演し観客や評論家より絶賛された。最近では今年1月に来日し、新日本フィルハーモニー交響楽団の第553回定期演奏会でマーラー交響曲第5番などを振った。
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ベルリン・ドイツ交響楽団(独: Deutsches Symphonie-Orchester Berlin 略称:DSO)は、ドイツの首都ベルリンに本拠を置くオーケストラである。1946年、西ベルリンのアメリカ軍占領地区放送局(英: Radio In the American Sector,独: Rundfunk im amerikanischen Sektor, 通称:RIAS)のオーケストラ(独:RIAS-Symphonie-Orchester)として設立された。1956年にはベルリン放送交響楽団(独:Radio-Symphonie-Orchester Berlin, 英:Berlin Radio Symphony Orchestra)と改称した。歴代の首席指揮者はフェレンツ・フリッチャイ、ロリン・マゼール、リッカルド・シャイー、ウラディーミル・アシュケナージ、ケント・ナガノ、インゴ・メッツマッハー。2012年からはトゥガン・ソヒエフが務めている。
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ソロのチェロはあまり前に出ることもなく、バックのオーケストラは1ポイントマイクをメインとした収録と思われ、コンサートホールの中ほどで聴く音に近い。残響の多いベルリン、イエス・キリスト教会での収録だが、その影響を受けていない。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(687) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Beethoven
Serenade Op.25
MDG9031953
Ardinghello Ensemble
録音 2015年11月
MDG

ベートーヴェン:
・フルート、ヴァイオリン、ヴィオラのためのセレナード ニ長調 Op.25
・ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのための三重奏曲 変ホ長調 Op.3

セレナード作品25は、7楽章からなる組曲形式の作品で1976年に作曲された。モーツアルトの弦楽セレナーデを範として7楽章とし、フルートを使ってチェロを欠いているので、爽やかで明るく、楽想もモーツアルト風に優美である。

弦楽三重奏曲作品3は弦楽三重奏曲第1番とも呼ばれており、ベートーヴェンが作曲した弦楽三重奏曲5曲のうち最も早く、24歳の時の1794年に作曲された。この頃のベートーヴェンはハイドンに認められ、生まれ故郷のボンを離れてウィーンに出てきていた。ハイドンに作曲の教えを受けていた時期の作品なので、曲にハイドンの影響が大きい。

アルディンゲロ・アンサンブル(Ardinghello Ensemble)はカメラータ・ケルンのトラヴェルソ奏者でもある、カール・カイザー(Karl Kaiser)をリーダーとした4名から成るピリオド楽器使用の室内楽アンサンブル。他のメンバーはヴァイオリンのアンネッテ・レーベルガー(Annette Rehberger)、ヴィオラのゼバスティアン・ヴォールファルト(Sebastian Wohlfarth)、チェロは現在ウルスラ・カイザー(Ursula Kaiser)が担当している。
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OP.25ではFlが左、Vnがセンター、Vaが右に、Op.3ではVnが左、Vaがセンター、Vcは右に定位している。各楽器の音のバランスは良い。教会での収録だが、残響はあまり感じられない。録音場所はドイツ、ハノーファーの南西約50kmにあるマリエンミュンスター修道院(Abtei Marienmünster)

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5.1ch(2+2+2方式)

SACDサラウンド・レビュー(686) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Antonín DVOŘÁK String Quartets  Vol. VIII.jpg
Antonín DVOŘÁK
String Quartets Vol. VIII
PRDDSD250305
Zemlinsky Quartet
録音 2014年2月
PRAGA DIGITALS

ドヴォルザーク:
・弦楽四重奏曲第10番変ホ長調 Op.51
・弦楽四重奏曲第11番ハ長調 Op.61

弦楽四重奏曲第10番 作品51は、ドヴォルザークが、「スラブ舞曲集」第1集で国際的名声を得て多くの作曲の依頼が舞い込むようになった頃に依頼された作品の一つで、1878年12月に当時高名だったフローレンス四重奏団の主宰者でヴァイオリニストのジャン・ベッカーからスラブ的な弦楽四重奏曲との依頼を受け作曲された。4楽章から成り、演奏時間は約30分

弦楽四重奏曲 第11番 作品61 は、ドヴォルザークが、1881年の10月末から11月初旬にかけて、ヘルメスベルガー四重奏団の依嘱に応じて完成させた弦楽四重奏曲である。当初はヘ長調の作品が作曲されたが、どうも作曲者自身が不満に感じたらしく、その後10月25日に、まったく新たにハ長調の作品を書き始めた。ボヘミア初演は1884年1月5日に、フェルディナント・ラハナーやアロイス・ネルーダらの演奏で行われた。4楽章から成り、演奏時間は約38分

ツェムリンスキー弦楽四重奏団(Zemlinsky Quartet)は1994年創設のチェコの弦楽四重奏団。2005年プラハの春国際音楽コンクール(Prague Spring International Music Competition)第2位、2007年にカナダのバンフ国際弦楽四重奏コンクール(Banff International String Quartet Competition )第2位、2010年フランスのボルドー国際弦楽四重奏コンコール(Bordeaux International String Quartet Competition )に優勝。
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各楽器はそれぞれの位置に定位しており、音のバランスは良い。1stVnのクリアな響きが印象に残った。録音場所はプラハ、マルティネク・スタジオ

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(685) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Sonates et Suites
BIS2185
Dan Laurin (recorder)
Anna Paradiso (harpsichord)
Domen Marincic (cello)
録音 2015年3月
BIS

バロック時代のソナタ集、組曲集
ニコラ・シェドヴィル:トリオ ト短調(ヴィヴァルディのソナタ第6番 ト短調 「忠実な羊飼い」 Op.13 RV58による)
アンヌ・ダニカン・フィリドール:リコーダー・ソナタ ニ短調
シャルル・デュパール:組曲第1番 イ長調
マラン・マレ:ヴィオール曲集 第2巻 - フォリアのクプレ(D. ラウリンによるリコーダー編)
ジャック・オトテール:組曲 ニ長調 Op.5, No.3
ジャン=マリー・ルクレール:ヴァイオリン・ソナタ ロ短調 Op.2, No.11
ミシェル・ブラヴェ:ソナタ集第3集 Op.3 - フルート・ソナタ第2番 ロ短調
アンドレ・シュロン:デュオ・ソナタ ホ短調 Op.2, No.3

ニコラ・シェドヴィル(Nicolas Chédeville, 1705年2月~1782年8月)は、フランスの作曲家、ミュゼットの演奏者兼製作者。叔父で代父のルイ・オトテールから、音楽教育と楽器の作り方を学ぶ。1720年代にはパリ・オペラ座のオーケストラでオーボエとミュゼットの演奏を始める。1737年、シャドヴィルはジャン=ノエル・マルシャンと組んで曲集を出版するが、それにはアントニオ・ヴィヴァルディ作曲「忠実な羊飼いOp.13」というタイトルがついており、シェドヴィルはその出版で利益を得たが、1749年、マルシャンによる公正証書で偽作と証明された。イタリア音楽への関心が大きく、10人のイタリア人作曲家の協奏曲やソナタをミュゼット、ハーディ・ガーディ、フルートといった楽器のために編曲した曲集を1739年8月に出版した。

アンヌ・ダニカン・フィリドール(Anne Danican Philidor, 1681年~1728年)は、フランス生まれの作曲家。フランソワ=アンドレ・ダニカン・フィリドールの長子でフランソワ=アンドレの腹違いの長兄。テュイルリー宮殿において1725年から1791年まで演奏活動を行なった、楽団「コンセール・スピリテュエル」の創設者として西洋音楽史に名を残している。

シャルル・デュパール (Charles Dieupart, 1667年~1740年)は、はフランス生まれの作曲家、鍵盤楽器とヴァイオリンの演奏家。1700年頃にイギリスへ渡り、以後の生涯をイギリスで過ごした。作品は6曲の組曲、30あまりの歌曲、数曲の管弦楽曲が残っている。6つの組曲はアムステルダムの出版社ロジェから、チェンバロ独奏及び独奏楽器と通奏低音のための2つのヴァージョンの楽譜が1701年に出版されている。後者は独奏楽器にヴァイオリンとリコーダー、通奏低音にはバスヴィオールとアーチリュート(低音弦を増強したルネサンスリュート。

ジャック=マルタン・オトテール(Jacques-Martin Hotteterre, 1674年9月~1763年7月)は、フランス、パリ生まれのバロック音楽の作曲家、フルート奏者。パリの管楽器職人の家庭に生まれ、パリに没した生粋のパリジャンである。1705年に宮廷楽団「グランデキュリー」(Grande Écurie)の一員となった。オトテールの名声は、ほとんどフルート演奏の能力によっており、この楽器のためにオトテールが作曲したたくさんの楽曲は、レパートリーをかなり押し広げた。オトテールはファゴットやミュゼットの演奏も得意とした。

ジャン=マリー・ルクレール(Jean-Marie Leclair, 1697年5月10~1764年10月22日)は、バロック音楽の作曲家で、18世紀フランスにおけるヴァイオリン演奏の巨匠である。フランス=ベルギー・ヴァイオリン楽派の創始者と見做されている。ヴァイオリンのための数々のソナタや協奏曲のほか、トリオ・ソナタや、フルートと通奏低音のためのソナタを遺している。

ミシェル・ブラヴェ(Michel Blavet, 1700年3月~1768年10月)はフランスのフルートのヴィルトゥオーソ、作曲家。木地屋(轆轤師)の家庭に生まれる。フルート奏者として有名。テレマンやクヴァンツが絶賛した。フルートを通例とは逆に左向きに握って吹いたと言われている。40歳になるまで、ルイ15世の私的な楽団やパリのオーケストラで首席フルート奏者を務めた。フリードリヒ2世に宮廷楽団員の地位を打診されたが、断っており、結局ヨアヒム・クヴァンツが高額の報酬を得てその座に就いた。ブラヴェの現存する作品に、1つのコンチェルトや3巻のソナタ集がある。

アンドレ・シュロン(André Chéron,1695年2月~1766年10月)はフランスのオルガン奏者、チェンバロ奏者、指揮者、作曲家。音楽家、楽器製作者の家庭に生まれた。幼いころはサント・シャペル教会の少年聖歌隊員として、1713年からはオルガン演奏助手として活動した。良く知られている曲はデュオ・ソナタとトリオ・ソナタ Op.2。

ダン・ラウリン(Dan Laurin,1960年~)はスウェーデン生まれのリコーダー奏者。オーデンセ音楽院、コペンハーゲン音楽院で学んだ。Drottningholm Baroque Ensemble、バッハ・コレギアム・ジャパンやベルリン・フィルハーモニー管弦楽団などの世界中の演奏団と共演している。ストックホルム王立音楽大学(Stockholm’s Royal University College of Music)のリコーダー教授。2011年にスェーデン王立音楽アカデミーより"Interpretation Prize" を受賞。
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アンナ・パラディソ(Anna Paradiso,1976年~)はイタリア生まれのチェンバロ奏者。夫であるリコーダー奏者ダン・ラウリンらと共にバロック・アンサンブル「Paradiso Musicale」を創設。
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ドメン・マリンチチ(Domen Marincic)はスロバキア、リュブリャナ生まれのチェロ奏者、ビオラ・ダ・ガンバ奏者。ニュルンベルク音楽大学ではチェンバロをCarsten Lohffに師事。その後チェンバロと通奏低音をドイツ国立トロッシンゲン音楽大学(Hochschule für Musik Trossingen)でアルベルト・リナルディ(Alberto Rinaldi)に師事。ドイツ、ケーテンで行われたバッハ・アーベル国際ヴィオラ・ダガンバ・コンクール(Bach-Abel in Cöthen)で最高位を獲得。
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ブロック・フレーテはセンターやや左、チェロはセンター右寄り、チェンバロはセンター奥に定位しており、横への広がり感はあまり無い。録音場所はスウェーデン、ストックスンドに有るPetrskyrkan教会

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(684) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Mozart
Gran Partita
CKD 516
Trevor Pinnock/Royal Academy of Music Soloists Ensemble
録音 2015年4月
Linn Records

モーツァルト:セレナード第10番変ロ長調K.361「グラン・パルティータ」
ハイドン:ノットゥルノ第8番ト長調Hob.2-27 

セレナード第10番 変ロ長調「グラン・パルティータ」(Gran Partita) は、モーツァルトが管楽合奏のために作曲した3曲のセレナードの1曲である。正確な作曲年代は不明だが、現在は1783年末から1784年初めと推定されている。「グラン・パルティータ」とは「大組曲」という意味で、自筆譜の表紙に書かれており、この名で呼ばれることも多い。当時ウィーンで流行した「ハルモニー」または「ハルモニームジーク」(Harmonie, Harmoniemusik)と呼ばれる管楽合奏のために書かれたが、編成は通常の八重奏(オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴット各2)にさらに管楽器4本とコントラバスを加えた13人の合奏である。しばしばコントラバスの代わりにコントラファゴットが用いられるため、「13管楽器のためのセレナード」とも呼ばれる。7楽章からなり、演奏に約50分を要するという規模でも、管楽合奏曲としては異例の作品である。

ハイドンのノットゥルノ第8番は1790年に作曲された8曲から成る「ナポリ王のための8つのノットゥルノ」の最後の曲で、当時のナポリ王、フェルディナントIV世が愛好した「リラ・オルガニザータ(Lira organizzata)」というめずらしい楽器を使用する。ハイドンもまたリラ・オルガニザータを愛し、他に5曲の協奏曲も書いた。楽器編成はlire/fl,2cl/vn,2hrn, 2va,BCで演奏時間は約13分

トレヴァー・ピノック(Trevor Pinnock, 1946年12月~)は、イギリスのカンタベリー生まれの指揮者 、チェンバロ、オルガン奏者。少年時代はカンタベリー大聖堂の聖歌隊員を務め、またピアノとオルガンを学んだ。その後、ロンドンの王立音楽大学でラルフ・ドーンズ、ミリセント・シルヴァに師事して、チェンバロとオルガンを修めた。学生時代にガリヤード・トリオを結成して活動を始め、アカデミー室内管弦楽団などで演奏する。
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ロイヤル・アカデミー・オヴ・ミュージック・ソロイスツ・アンサンブル(Royal Academy of Music Soloists Ensemble,略称:RAM Soloists Ensemble)は英国王立音楽院(Royal Academy of Music)のオーケストラ・オーディションで成績優秀だった生徒たちで構成される管弦楽アンサンブル。

本アルバムのグラン・パルティータでは、コントラバスの代わりにコントラファゴットを使用した8重奏になっている。ハイドンのノットゥルノではリラ・オルガニザータとクラリネットのパートをヴァイオリン2艇とフルートとオーボエに置き換えて演奏している。

ノットゥルノでは各楽器はあまり前に出ず、少し下がった位置に定位している。教会での収録なので、残響は豊かで、サラウンドスピーカーからの音にはアンビエンスな音が多く含まれている。録音場所は英国、ブリストル、セント・ジョージ教会

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5.1ch

SACDサラウンド・レビュー(683) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Xiayin Wang
Tchaikovsky Piano Concerto No.2
CHSA5167
Xiayin Wang (piano)
Maya Iwabuchi (violin)
Aleksei Kiseliov (cello)
Peter Oundjian/Royal Scottish National Orchestra 
録音 2015年11月
CHANDOS


チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第2番 ト長調 Op. 44 (原典版)
ハチャトゥリアン:ピアノ協奏曲

ワン・シャイン (Xiayin Wang, 王夏音,1978年~)中国、上海出身のピアニスト。5歳からピアノを始め、上海音楽院にて音楽の教育を受けた後、1997年よりアメリカ、ニューヨークに移住し、マンハッタン音楽学校(Manhattan School of Music)にてプロとしての資格を得た。
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岩淵麻弥(Maya Iwabuchi,1967年~)は東京生まれのヴァイオリニスト。2歳よりヴァイオリンを始める。南カルフォルニア大学(University of Southern California)にてアリス・ ショーンフェルド(Alice Schoenfield) に師事、イギリスの王立音楽院(Royal College of Music)ではRodney Friendに師事。ソリストとしてはロサンゼルス・フィルハーモニック、ニューヨーク・フィル、フィルハーモニア管弦楽団などと共演。BBC プロムスなどの数多くの有名な音楽祭に出演している。2011年よりロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団のコンサート・ミストレスを務める。
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アレクセイ・キセリオフ(Aleksei Kiseliov,1985年~)ベラルーシ生まれのチェリスト。5歳からベラルーシ国立音楽大学 にてVladimir Perlinに師事。8歳で最初のリサイタルを開き、ベラルーシ国立室内楽団やベラルーシ交響楽団と共演。12歳でチャイコフスキー・ユース国際コンクール入賞。2011年よりロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団の首席チェロ奏者。スコットランド王立音楽院の教授として、後進の指導にもあたっている。
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ピーター・ウンジャン(Peter Oundjian, 1955年~)はカナダ、トロント生まれのヴァイオリニスト・指揮者。アルメニア人の父親とイングランド人の母親の間に、5人きょうだいの末っ子として生まれる。イギリスで教育を受け、7歳の時にイングランドでマヌーグ・パリキアンにヴァイオリンを師事した。英国王立音楽大学に進んだ後、ニューヨークに留学してジュリアード音楽院でイヴァン・ガラミアンやドロシー・ディレイ、イツァーク・パールマンに師事している。1980年にチリのビーニャ・デル・マール国際ヴァイオリン・コンクールで優勝する。東京カルテットに第1ヴァイオリン担当として入団し、14年にわたって目ざましい業績を残した。1981年からは、イェール大学音楽学部の助教授として教鞭を執っている。再三にわたる腱鞘炎のために演奏家としての活動から引退せざるを得なくなり、指揮者への転身を図った。1998年から2003年までアムステルダム・シンフォニエッタの芸術監督に就任し、カラムーア国際音楽祭の芸術顧問および首席客演指揮者も務めている。2003年1月にトロント交響楽団の音楽監督に任命され、2012年まで務めた。2012年からはロイヤル・スコティッシュ管弦楽団首席指揮者・音楽監督を務めている。
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ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団(Royal Scottish National Orchestra)は、スコットランドの最大都市グラスゴーのオーケストラ。グラスゴー・ロイヤル・コンサート・ホール及びヘンリー・ウッド・ホールを拠点とし、エディンバラ国際フェスティバルやBBCプロムスにも定期的に登場している。1891年にスコティッシュ管弦楽団(the Scottish Orchestra)として設立。1950年にスコティッシュ・ナショナル管弦楽団(Scottish National Orchestra)と改称した。1991年から英国王室の財政的支援を受け、名称に「ロイヤル」を冠した現名称となった。現在の音楽監督はピーター・ウンジャン。桂冠指揮者をネーメ・ヤルヴィが、名誉指揮者をヴァルター・ヴェラー、アレクサンドル・ラザレフが務めている。

ソロのピアノとバックのオーケストラとの音のバランスは良い。高域弦の音の伸びはあまり無いが、コンサートホールの中ほどで聴く音に近い。ハチャトリアンの冒頭はダイナミックレンジが大きく、こちらの方が録音は良いように感じた。サラウンド・スピーカーからの音はアンビエンスがメイン。録音場所はグラスゴー、ロイヤル・コンサート・ホール

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(682) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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RUSSIAN DANCES
PTC5186557
Kazuki Yamada/L'Orchestre de la Suisse Romande
録音 2015年7月
Pentatone Classics

チャイコフスキー:組曲「白鳥の湖」 Op.20a
グラズノフ:演奏会用ワルツ第1番ニ長調 Op.47
グラズノフ:演奏会用ワルツ第2番ヘ長調 Op.51
ショスタコーヴィチ:バレエ組曲「黄金時代」 Op.22
ストラヴィンスキー:若い象のためのサーカス・ポルカ

山田和樹(Kazuki Yamada ,1979年~)神奈川県生まれ。東京藝術大学で指揮法を小林研一郎、松尾葉子に師事。在学中に藝大生有志とともにTOMATOフィルハーモニー管弦楽団(2005年より横浜シンフォニエッタに改名)を結成し、音楽監督に就任。2009年に、若手指揮者の登竜門として有名なブザンソン国際指揮者コンクールで優勝、2011年には出光音楽賞、2012年には渡邊暁雄音楽基金音楽賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞、そして文化庁芸術祭賞音楽部門新人賞を続けざまに授賞した。日本フィルハーモニー管弦楽団正指揮者、横浜シンフォニエッタの音楽監督、オーケストラ・アンサンブル金沢のミュージックパートナー、仙台フィルハーモニー管弦楽団のミュージックパートナー、東京混声合唱団のコンダクター・イン・レジデンスなどのポストを兼任。スイス・ロマンド管弦楽団の首席客演指揮者。ドイツのベルリン在住。
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スイス・ロマンド管弦楽団( L’Orchestre de la Suisse Romande)は1918年エルネスト・アンセルメによってジュネーブで結成された楽団。1938年にはローザンヌ放送管弦楽団を吸収し,発展した。アンセルメの指導のもとで繊細で透明な音質を特色とする独特の個性をもつ楽団に仕上げられた。1967年アンセルメの引退後,音楽監督に1970~1977年サヴァリッシュ,1978~1985年ホルスト・シュタイン、85~97年アルミン・ジョルダン、ファビオ・ルイジ、2005年より2012年までマレク・ヤノフスキが、2012年7月から2015年まではネーメ・ヤルヴィ、2016年からはジョナサン・ノット(Jonathan Nott)が就任予定。2012/2013年のシーズンより山田和樹が首席客演指揮者になった。2014年7月に山田和樹と共に来日し、サントリーホールなどで公演を行った。
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山田和樹がスイス・ロマンド管弦楽団首席客演指揮者になってからの同楽団とのアルバムの第3弾

音場は左右、奥行き方向にも広く、ダイナミックレンジが大きく、中低域に厚みのある音を伴った好録音である。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。録音場所はスイス、ジュネーブ、ヴィクトリア・ホール

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5ch

SACDサラウンド・レビュー(681) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Handel & Vivaldi
Concerti e Arie
ARS38186
Ensemble L'Ornamento
録音 2014年9月
ARS Produktion

ヘンデル/ヴィヴァルディ 協奏曲とアリア集
ヘンデル:
・歌劇「リナルド」 HWV 7 - 序曲(J. ホイティアー、K. ホイティアー、S. ヴィーナントによる室内アンサンブル編)
・歌劇「ラダミスト」 HWV 12 - 第2幕 いつまでなのか、冷酷な運命よ(J. ホイティアー、K. ホイティアー、J. ペシェク、S. ヴィーナントによる室内アンサンブル編)
・トリオ・ソナタ ハ短調 HWV 386a (J. ホイティアー、K. ホイティアー、J. ペシェク、S. ヴィーナントによる室内アンサンブル編)
・歌劇「リナルド」 HWV 7 - 第1幕 アリア 「風よ、旋風よ、この足にお前たちの翼をくれ」(J. ホイティアー、K. ホイティアー、J. ペシェク、S. ヴィーナントによる室内アンサンブル編)
・歌劇「リナルド」 HWV 7 - 第2幕 私を泣かせてください(涙の流れるままに)(J. ホイティアー、K. ホイティアー、J. ペシェク、S. ヴィーナントによる室内アンサンブル編)
ヴィヴァルディ:
・2つのヴァイオリンのための協奏曲 イ短調 Op. 3, No. 8, RV 522 (J. ホイティアー、K. ホイティアー、J. ペシェク、S. ヴィーナントによる室内アンサンブル編)
・協奏曲 ト長調 RV 101
・チェロ・ソナタ 変ロ長調 Op. 14, No. 4, RV 45 (J. ホイティアー、K. ホイティアー、J. ペシェク、S. ヴィーナントによる室内アンサンブル編)
・室内協奏曲 ニ長調 RV 92

アンサンブル・ロルナメント(Ensemble L'Ornamento )はバーゼル・スコラ・カントールム(Schola Cantorum Basiliensis)で学んだ4人の演奏家により2001年に創設されたピリオド楽器アンサンブル。2003年ブルージュで開催された( Musica Antiqua Brügge )コンペティションにて1位と観衆賞を獲得。メンバーはブロック・フレーテのユリアーネ・ホイティアー(Uliane Heutjer)、ヴァイオリンのカタリーナ・ホイティアー(Katharina Heutjer)、チェンバロのゼバスティアン・ヴィーナント(Sebastian Wienand)、チェロのジョナサン・ペシェク(Jonathan Pešek)。
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他にオーボエにシャイ・クリブス(Shai Kribus )、ファゴットにメラニー・フラオー(Melanie Flahaut)、ヴァイオリン/ヴィオラに朝吹園子(Sonoko Asabuki)、ヴィオラにカーチャ・ポリン (Katya Polin )が参加している。

朝吹園子(Sonoko Asabuki)はバロック・ヴィオラ奏者。6歳よりヴァイオリンを始め、14歳でヴィオラに転向。2004年、東京芸術大学卒業。学内のモーニングコンサートにおいて、芸大フィルハーモニアと共演。第26~29回芸大室内楽定期演奏会に出演。サイトウ・キネン室内楽勉強会に参加。大学卒業時に同声会新人賞受賞。第9回コンセール・マロニエ弦楽器部門第1位、最優秀賞受賞。小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト、JTが育てるアンサンブルシリーズ、ヴィオラスペース等に出演。これまでに岡田伸夫、川崎和憲、クロード・ルロン、豊嶋泰嗣らに師事。
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ヘンデルとヴィヴァルディのオペラ・アリアをアンサンブル・ロルナメントのメンバーが編曲し、器楽のみで演奏したものが含まれる。

4人での演奏では、左にVn,センターにVc,センター奥にCemb,右にBK.flのように定位している。VnとVcがやや大きめのレベルにミキシングされており、Vnは高域の伸びが良く、Vcは低域弦の響きが豊である。ヴィヴァルディのRV101ではFg、Ob、Vn、Vaも加わり編成が大きくなる。教会での収録であるが残響はあまり感じられない。
録音場所はスイス、ドルネック、ヌグラー=ザンクト・パンタレオン教会

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5.1ch

SACDサラウンド・レビュー(680) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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J.S. Bach
Violin Concertos
CKD519
Cecilia Bernardini (violin)
John Butt/Dunedin Consort
録音 2014年11月
Linn Records

J.S. バッハ:ヴァイオリン協奏曲集
・ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲 ハ短調 BWV 1060
・ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 BWV 1042
・わが心に憂い多かりき BWV 21 - シンフォニア
・ヴァイオリン協奏曲 イ短調 BWV 1041
・2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV 1043


チェチーリア・ベルナルディーニ( Cecilia Bernardini,1984年~)はオランダ生まれのヴァイオリニスト。父親はバロック・オーボイストのアルフレッド・ベルナルディーニ。7歳でヴァイオリンを習い始め、アムステルダム国立音楽院にて(Vesko Eschkenazy)(Ilya Grubert)に師事した。キングズ・コンソートやオランダ・バッハ協会、オランダ・バロック、アルカンジェロ、アンサンブル・ゼフィロ、カメラータ・ザルツブルク、スコットランド室内管弦楽団、スウェーデン放送交響楽団など、様々なオーケストラ、ピリオド・アンサンブルと共演。2012年からはダンディン・コンソートのリーダーとなり、バッハの「ヨハネ受難曲」、「ブランデンブルク協奏曲」、モーツァルトの「レクイエム」などの名盤を生み出している。
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アルフレード・ベルナルディーニ(Alfredo Bernardini,1961年~)はイタリア、ローマ生まれのバロック・オーボエ奏者、指揮者。1981年にオランダに移住。ハーグ王立音楽院(Koninklijk Conservatorium Den Haag)にてソリストとしてのディプロマを獲得。1989年アンサンブル・ゼフィロを創設。古楽界有数のバロック・オーボエ奏者と言われている。オランダ・アムステルダム芸術学校教授、スペイン・カタルーニャ高等音楽院元教授。
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ジョン・バット(John Butt,1960年11月~)イギリス、ソリハル生まれの指揮者、オルガン奏者、チェンバロ奏者、音楽学者。ソリハルで音楽教育を受けた後、ケンブリッジ大学キングス・カレッジにてオルガンをピーター・ハーフォード(Peter Hurford)、ジリアン・ウィアー (Gillian Weir)に師事。グラスゴー大学音楽科で教えている。ダニーデン・コンソート(Dunedin Consort)の音楽監督
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ダニーデン・コンソート(Dunedin Consort)は1995年に創立されたスコットランド、エジンバラを拠点とするバロックアンサンブル。ダニーデンという名は古代ケルト族のエジンバラ城の名であるDin Eidynに因んでいる。音楽監督のジョン・バットの元にカナダ、イタリア、スペイン、アイルランド、ドイツ、ベルギー、イスラエル、フランスなどの主要な海外での音楽祭に出演している。
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ヴァイオリン・コンチェルトでは遅めのテンポの演奏で、ソロのヴァイオリンはかなり前に出たようにミキシングされている。教会での収録であるが、サラウンドスピーカーからの音にはアンビエンスな音も含まれるが、直接音もかなり入っている。録音場所はエジンバラのグレイフライアーズ教会(Greyfriars Kirk)

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5.1ch

SACDサラウンド・レビュー(679) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Franz Schubert String Quintet.jpg
Franz Schubert
String Quintet
CC72647
Michel Boulanger (cello)
Kuijken Quartet
録音 2013年2月
Challenge Classics

シューベルト:弦楽五重奏曲ハ長調 D.956

弦楽五重奏曲 ハ長調D.956は、シューベルト作曲の最晩年の室内楽曲で、死の2ヶ月前の交響曲第9番「グレイト」の完成直後の1828年の夏に作曲された遺作。1850年になってようやく初演され、1853年に初版が出版された。作品番号は163とされた。本作は、シューベルトの多岐にわたる楽曲の中でも、唯一の本格的な弦楽五重奏曲として目立った存在となっている。また、独特な楽器編成でも抜きん出ており、ヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ2という楽器編成となっている。たいていの弦楽五重奏曲は、モーツァルトの先例に従って、弦楽四重奏に第2ヴィオラを加えた編成を標準としている。シューベルトのこの作品では、低音域の充実とバランスが図られているのである。4楽章で構成されるが、各楽章は規模が大きく、全曲を通して演奏するのにほぼ1時間を要する。

クイケン四重奏団(Kuijken Quartet)はベルギーの弦楽四重奏団。1986年に第1ヴァイオリンのシギスヴァルト・クイケン(Sigiswald Kuijken)と、チェロのヴィーラント・クイケン(Wieland Kuijken )のクイケン兄弟と、第2ヴァイオリンのフランソワ・フェルナンデス、ヴィオラのマルレーン・ティアーズによって結成された。現在のメンバーはシギスヴァルトとヴィーラントのほか、第1ヴァイオリン担当のヴィーラントの娘のヴェロニカ・クイケン(Veronice Kuijken) 、シギスヴァルトの娘でヴィオラ担当のサラ・クイケン(Sara Kuijken )で構成される。
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ミシェル・ブーランジェ(Michel Boulanger)はベルギーのバロック・チェロ奏者。ブリュッセル王立音楽院にてチェロと室内楽を学んだ後、ケルン音楽大学やインディアナ大学ブルーミントン校ではヤーノシュ・シュタルケル(Janos Starker)に師事。シャンゼリゼ管弦楽団(L'Orchestre des Champs Elysées)、アニマ・エテルナ(Anima Eterna)にて活躍。

各楽器は左から右に1stVn,2ndVn,Va,1stVc,2ndVcという位置で定位している。サラウンドスピーカーからの音はほぼ直接音。録音場所はベルギー、モル、ギャラクシー・スタジオ

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5.1ch

火星接近 [自然写真]

5月31日は過去10年で火星が地球に最も近付いた「スーパーマーズ」でしたが、あいにく東京では曇り空のため見られませんでした。

太陽を中心として地球より外を回っている火星の公転周期は、地球より遅く、2年2ヵ月おきに地球に接近するそうです。今回のその距離は、約7,500万Kmだそうで、火星の見かけ上の直径は、今年最小だった1月より3倍大きく、明るさは1等星の16倍だそうです。

昨日の夜は北風が強く、雲一つない天気だったので、夜10時ごろ南東の空を見てみたら、赤色に輝くいつもより大きな火星が見渡せました。
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カメラを出してきて撮ってみました。300mmの望遠レンズなのであまり大きく映りませんでしたが、肉眼では見えない周りの星がたくさん写っていました。
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SACDサラウンド・レビュー(678) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Ravel Orchestral works
901 1820-6
Alexander Kalajdzic/Bielefelder Philharmoniker
録音 2013年5月
MDG

ラヴェル:
・高雅で感傷的なワルツ
・古風なメヌエット
・亡き王女のためのパヴァーヌ
・夜のガスパール

アレクサンドル・カラジッチ(Alexander Kalajdzic)はクロアチア、ザグレブ生まれの指揮者。6歳から音楽の教育を受け、8歳でピアニストとしてコンサートに出演した。ウイーン音楽大学で指揮をカール・エスターライヒャー(Karl Österreicher)に師事。ミュンヘンのバイエルン国立歌劇場の常任指揮者やザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団、クロアチア国立歌劇場の客演指揮者などを務める。2010/2011年のシーズンからビーレフェルト・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督に就任。
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ビーレフェルト・フィルハーモニー管弦楽団(Bielefelder Philharmoniker)は北ドイツ、ビーレフェルトに、1901年に創設された歴史ある交響楽団。アレクサンドル・カラジッチが2010/2011年のシーズンから音楽監督を務める。
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ラヴェルは自身の多くのピアノ作品からフル・オーケストラのための編曲を行っているが、このアルバムの「高雅で感傷的なワルツ」、「古風なメヌエット」、「夜のガスパール」もそれに当たる作品。
1ポイントマイクをメインとし、要所にスポットマイクを使用した録音と思われ、高域弦の音の伸びは無いが、音場は左右、奥行きとも広く、コンサートホールの中ほどで聴く音に近い。サラウンドスピーカーからの音は低めに抑えられているが、アンビエンスな音も含んでいる。録音場所はビーレフェルト、ルドルフ=エトカー=ハレ

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5.1ch(2+2+2方式)

SACDサラウンド・レビュー(677) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Biber
Sonatae Tam Aris Quam
CC72676
Gunar Letzbor/Ars Antiqua Austria
録音 2014年10月,11月
Challenge Classics

ビーバー:祭壇または宮廷用ソナタ集
・ソナタ第1番~8声
・ソナタ第2番~6声
・ソナタ第3番~6声
・ソナタ第4番~5声
・ソナタ第5番~6声
・ソナタ第6番~5声
・ソナタ第7番~5声
・ソナタ第8番~5声
・ソナタ第9番~5声
・ソナタ第10番~5声
・ソナタ第11番~5声
・ソナタ第12番~8声

「祭壇または宮廷用ソナタ集」は題名が示すとおり、宗教・世俗の両方で演奏可能な作品。1676年、1680年、1682年に出版されたポリフォニックな器楽作品集の中から選ばれた曲で構成される。第二次世界大戦でオリジナル資料は焼失し、現在では、第2ヴァイオリンと第1ヴィオラ、第3、第4のヴィオラのパート譜が遺されるのみとなっている。しかしながら幸運にも、1900年頃に、当時は遺されていたオリジナル譜をもとに作成された楽譜が遺されており、この1900年の楽譜と部分的に残っているオリジナル譜を見比べると、その精確さは比類なきものと認識されている。

ハインリヒ・イグナツ・フランツ・フォン・ビーバー(Heinrich Ignaz Franz von Biber,1644年8月~1704年5月)は、北ボヘミア・ヴァルテンベルク(現チェコ領ストラーシュ・ポド・ラルスケム Stráž pod Ralskem)出身の作曲家でヴァイオリニスト。1668年から1670年の間、チェコのクロムニェジーシュ城のヴァイオリニストを務めた後、オーストリアのザルツブルクの宮廷楽団のヴァイオリニストとなり、次いで1684年には、同楽団の宮廷楽長となった。代表作である「ロザリオのソナタ」は聖母マリアとイエス・キリストの生涯を、受胎告知からキリストの受難・復活、聖母マリアの戴冠まで15の場面に分け、15のソナタと無伴奏のパッサカリアから構成された作品。

グナール・レツボール(Gunar Letzbor)はオーストリア出身のバロック・ヴァイオリン奏者、指揮者。ザルツブルク・モーツァルテウム音楽院在学中、ラインハルト・ゲーベル(Reinhard Goebel)のオーケストラで一緒に演奏する機会を得て、オリジナル楽器で古楽を演奏することに一生を捧げることを意識するようになった。また、ニコラス・アーノンクール(Nikolaus Harnoncourt)との交流のなかでも古楽器演奏への関心を深めることになる。ムジカ・アンティクァ・ケルン(Ensembles Musica Antiqua Köln)、クレマンシック・コンソート(Clemencic Consort)、ラ・フォリア・ザルツブルク(La Folia Salzburg)、アルモニコ・トリビュート・バーゼル(Armonico Tributo Basel)のメンバーおよびウィーン・アカデミー(Wiener Akademie)のコンサートマスターとして活躍。1995年に古楽アンサンブルのアルス・アンティクァ・オーストリア(Ars Antiqua Austria)を設立。
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アルス・アンティクァ・オーストリア(Ars Antiqua Austria)はオーストリアのピリオド楽器を使用する古楽アンサンブル。オーストリア・バロック音楽の本当の姿とそのユニークな個性を紹介するために1995年に結成された。グナール・レツボールのリードのもと8名の主要メンバーからなる。結成以来、ヴァイヒライン、ビーバー、ヴェジャノフスキ、シュメルツァー、ムファット等オーストリアの作曲家たちの業績を深く研究しながら数多くのコンサートを開いてきたが、伊シンフォニアや仏アルカナへの数々の名録音は熱狂をもって国際的に受け入れられた。特にビーバーの「ロザリオのソナタ」の解釈は、作品の素朴で力強い祈りを表現し切った最高の録音と評価されている。
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各楽器間の音のバランスは良く、Vnはクリアーな響き、Violoneの低域弦の厚みのある響きが印象に残った。サラウンドスピーカーからの音はほぼ直接音。録音場所はオーストリア、リンツ郊外ザンクト・フローリアン修道院内Altomonte Saal

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5.1ch

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