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SACDサラウンド・レビュー(743) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Falla Noches en los jardines de España.jpg
Falla
Noches en los jardines de España
PTC5186598
Mari Kodama(Piano)
Sophie Harmsen(Ms)
Kazuki Yamada/Orchestre de la Suisse Romande
録音 2016年7月
Pentatone Classics


ファリャ:
・交響的印象「スペインの庭の夜」
・バレエ音楽「三角帽子」
・歌劇「はかなき人生」~間奏曲とスペイン舞曲
・バレエ音楽「恋は魔術師」~火祭りの踊り

マヌエル・デ・ファリャ・イ・マテウ(Manuel de Falla y Matheu,1876年11月~1946年11月)は、スペインの作曲家。1890年代からマドリードでピアノを学ぶかたわら、近代スペイン音楽復興の立役者フェリーペ・ペドレルに作曲を師事。ファリャにスペイン民族音楽への興味を植え付けたのが、ほかならぬペドレルだったといわれる。ファリャはとりわけ、アンダルシアのフラメンコに興味を寄せ、多くの作品においてその影響を示している。1936年にスペイン内戦が始まり、グラナダにいた親友フェデリコ・ガルシーア・ロルカが銃殺されたことを機に祖国を離れることを決意、1939年にアルゼンチンに亡命した。フランコ政権からはたびたび帰国要請があったが、彼は終生拒否し続けた。
Manuel de Falla_1.jpg


交響的印象「スペインの庭の夜」は、独奏ピアノと管弦楽のための作品で、そのように明記されてはいないものの、演奏形態としてはピアノ協奏曲に準じ、またジャンルとしては交響詩に分類されることもある。ファリャがパリ滞在中の1909年に、親交があった同国人のピアニスト、リカルド・ビニェスに献呈するためのピアノ独奏曲「3つの夜想曲」として作曲が始められたが、ビニェスの示唆により、独奏ピアノと管弦楽のための楽曲に書き換えられた。完成したのはスペイン帰国後の1915年であり、作品はビニェスに献呈された。ファリャは本作を「交響的印象」と呼んでおり、ピアノ・パートは洗練されて華麗で雄弁だが、めったに他パートを圧倒することはない。管弦楽は官能的な筆致で綴られている。3楽章よりなり、演奏時間は平均24分

児玉麻里(Mari Kodama,1966年~)は、大阪府生まれのピアニスト。3歳でピアノを始める。6歳の時に家族とともに渡欧。14歳(1981年)の時にパリ音楽院に入学。ジェルメーヌ・ムニエにピアノを、ジュヌヴィエーヌ・ジョア・デュティユーに室内楽を学ぶ。同音楽院修了後、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団と共演で本格的な演奏活動を開始し、その後は世界各国のオーケストラとの共演、リサイタルなど精力的な活動を続けている。ピアニストの児玉桃は妹。夫は指揮者のケント・ナガノ。

山田和樹(Kazuki Yamada ,1979年~)神奈川県生まれ。東京藝術大学で指揮法を小林研一郎、松尾葉子に師事。在学中に藝大生有志とともにTOMATOフィルハーモニー管弦楽団(2005年より横浜シンフォニエッタに改名)を結成し、音楽監督に就任。2009年に、若手指揮者の登竜門として有名なブザンソン国際指揮者コンクールで優勝、2011年には出光音楽賞、2012年には渡邊暁雄音楽基金音楽賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞、そして文化庁芸術祭賞音楽部門新人賞を続けざまに授賞した。日本フィルハーモニー管弦楽団正指揮者、横浜シンフォニエッタの音楽監督、オーケストラ・アンサンブル金沢のミュージックパートナー、仙台フィルハーモニー管弦楽団のミュージックパートナー、東京混声合唱団のコンダクター・イン・レジデンスなどのポストを兼任。スイス・ロマンド管弦楽団の首席客演指揮者。ドイツのベルリン在住。

スイス・ロマンド管弦楽団( L’Orchestre de la Suisse Romande)は1918年エルネスト・アンセルメによってジュネーブで結成された楽団。1938年にはローザンヌ放送管弦楽団を吸収し,発展した。アンセルメの指導のもとで繊細で透明な音質を特色とする独特の個性をもつ楽団に仕上げられた。1967年アンセルメの引退後,音楽監督に1970~1977年サヴァリッシュ,1978~1985年ホルスト・シュタイン、85~97年アルミン・ジョルダン、ファビオ・ルイジ、2005年より2012年までマレク・ヤノフスキが、2012年7月から2015年まではネーメ・ヤルヴィ、2016年からはジョナサン・ノット(Jonathan Nott)が就任予定。2012/2013年のシーズンより山田和樹が首席客演指揮者になった。2014年7月に山田和樹と共に来日し、サントリーホールなどで公演を行った。

児玉麻里の弾くピアノの音は倍音の響きが美しく、バックのオーケストラとの音のバランスも良い。要所にスポットマイクを使用し、ヴィクトリア・ホールの豊かな残響をうまく利用した好録音。サラウンドスピーカーからの音には直接音も含んでいる。録音場所はジュネーブ、ヴィクトリア・ホール

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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